自己愛と自己嫌悪と自己陶酔のよく似た関係

注)この記事には多量の偏見と無知と自己愛と自己嫌悪と自己陶酔が含まれております。


……あ、いえ、実際に書くのは客観的な物事の見方です。
表題のお話は、また機会があれば。

客観的分析術

「客観的に」って、自分の事となると結構難しいですよね。+にも−にも振れずに、0の状態で自分のこと見つめられる人、そんなにいない気がします。(少なくとも僕には無理なのよ……)
そもそも、自分のことじゃなくたって、客観的に物事を捉えるってのは、結構難しく無いですか?
今日のお話は、そんな時に役に立つかも知れない(?)客観的な(様な気がしないでもない)物事の見方についてです。今回は、客観的に自分を分析するってシチュエーションを想定して話を進めていきますね。

  1. 紙を一枚用意して、半分に分かれるよう線を引く。
    • 別にフリーハンドで構いませんが、綺麗に分けられるとちょっぴり気分が良くなります。定規があればそれを使ってもいいでしょう。
  2. 分けた片側に+、もう片側に−と書き入れる。
    • 面倒だったらこの手順は飛ばしても構いません。面倒じゃなかったら書きましょう。後で分かんなくならないように。
  3. +と書いた方に自分の良い所を、自己愛に駆られたように書き殴る。
    • とにかく自分を愛して下さい。ちっぽけなツマラナイ事でも、人に大声で自慢したい事でも、何でもかんでも書いてください。
    • 書くときは箇条書きで、簡潔ながら理由までしっかり分かるように書いてください。
    • なんですって?自分が嫌すぎて良い所が見つからない?それなら一つだけ、次の様に書いておいて下さい。
    • 「どんなに自分を甘やかして良いと言われても決して自分を甘やかさない厳しさを持っている」
    • …こんなの自分じゃない?なら別の良い所を、自分で探してくださいよ。
  4. −と書いた方に自分の悪い所を、自己嫌悪に支配されながら書き殴る。
    • とにかく自分を嫌って下さい。人に気にするなと言われそうな事でも、致命的な脆弱性も、何でもかんでも書いてください。
    • 書くときは箇条書きで、背けたくても理由までしっかり見つめて、簡潔にまとめてください。
    • なんですって?自分が愛おしすぎて悪い所なんてない?それならやっぱり一つだけ、次の様に書いておいて下さい。
    • 「どれだけ現実を見ろと言われても決して自分の非を見つけられない救われないクズ」
    • …こんなの自分じゃない?なら、自分のダメな所一つくらい気付いて下さいよ。
  5. +と−に書きだした項目にランキングを付ける
    • 一番だと思う物、二番目だと思う物、三番目だと……。
    • ランキングしましょう。簡単でしょ?
  6. ランキングの上位から順に、+か−の項目が無くなるまで取ってくる。
    • +の項目が10個あったら、−の項目の上位十個を持ってきてください。
    • −の項目が一つしかなかったら、+の項目も一つだけです。
    • …こらそこ、急いで複数の項目を無理やり一つにしようとしない。
  7. +と−が同じ数だけあなたの手元にありますね?それがあなたです!

…はい、お疲れさまでした。自分は分析できましたか?ちなみに僕の分析結果は「お人好しで変態で気弱で態度がでかい」だそうですよ。どれが+でどれが−かって?それくらい自分で考えてくださいよ……。

思想考察

客観的というのは理想的には、+でも−でもない、ニュートラル、あるいは0の状態だと、僕は捉えています。けど、理想なだけあって、人間にとってこれって結構難しい気がするんです。機械で割り切れない、アナログな世界に生きてる僕達ですから、見方も連続的です。そうである以上、客観的にというのは「できるだけ0から振れない様に」とほぼ同義でしょう。
ただ、やっぱりこれも難しい。0であるというのは、+にも−にも寄り掛かれませんから、結構疲れてしまうのです。ええ、これは僕の心の声です。ほっといてください。ニュートラル疲れます。
  
だったら、いっそのこと+と−に思いっ切り振れて、それを足して二で割れば、0に近づくんじゃないかなって想像が、今回の思想実験的な分析術の根幹にあるものです。
足して二で割って0に近づける以上、出来れば+への振れ幅と−への振れ幅は同じほうが良いですよね。なんで、ランキングしてもらって、それぞれ同数だけを使いました。もちろん+の一位と−の一位の重みがぜんぜん違う、なんて事もあるでしょうけど、所詮その重みなんて思想値です。要はあなたの気持ち次第です。きっと0に近づけられます。

結局何が言いたいかといえば、見方はどうにせよ、あなたの本質は案外ニュートラルなんだってことです。
そもそも、短所も見方次第では長所ですし、長所なんてちょっとこじつければ短所に出来たりします。人間の持つ短所だとか長所だとかは、結局+−で0なんじゃないかな、+とか−とかじゃなくて、ただそういう特徴があって、それをどう捉えているかが変わってるだけなんじゃないかな、そんな事を僕は常日頃から思ってるわけです。

お断り

本記事を真に受けて被ったいかなる損害も、僕は知りません。強いて言うならば、「他人の意見に流されやすい」というのを−に、「人を信じることができる」というのを+に書き入れる必要があるくらいでしょうか。ランキングはお任せします。
万が一何か得したとしたら、それはこの記事ではなくあなたの日頃の行いが良いからです。やっぱりこの記事は関係ありません。